皆さんはFIREを目指しているでしょうか?
FIREとは経済的自立のことで、だれもが達成できるのであれば達成したい、金銭的に不自由のない状態です。
そんなFIREですが、当然簡単なことではありません。
多額の資産が必要で、その資産を効率よく活用し守り抜く知識や技術も欠かせません。
難易度の高いFIREですが、その中でも比較的達成しやすいFIREに
コーストFIREというものがあります。
この記事では、コーストFIREについて深堀していきたいと思います。
- コーストFIREとは
- 年齢別、必要な資産額
結論
年間100万円貯蓄を新卒から継続していれば、
30代にはコーストFIREを達成できる!
| 年齢 | 年利回り4% | 年利回り5% | 年利回り6% | 
|---|---|---|---|
| 25歳 | 507万 | 363万 | 260万 | 
| 30歳 | 617万 | 463万 | 348万 | 
| 35歳 | 750万 | 591万 | 466万 | 
| 40歳 | 913万 | 754万 | 624万 | 
| 45歳 | 1111万 | 962万 | 835万 | 
| 50歳 | 1351万 | 1228万 | 1117万 | 
| 55歳 | 1644万 | 1567万 | 1495万 | 
コーストFIREってなに?
コーストFIREとは、これ以上の貯蓄や積み立てをしなくても老後資金の不安がなくなった状態を指す言葉です。
老後資金といえば、2019年に話題になった老後2000万円問題が記憶に新しいでしょう。
そのため、この記事でも老後資金は2,000万円とします。
とはいえ2,000万円も大金です。年間100万円を貯め続けたとしても20年はかかってしまいます。これでは、リーンFIREやサイドFIREを目指すのと変わりがありません。
コーストFIREが比較的達成しやすいと言われている理由は、現役時代に2,000万円に達する必要がない事です。
老後までの期間に複利運用をしていくことが前提で、引退時に2,000万円に達しているであろう種銭を投資に回すことができた時点でコーストFIRE達成です。
すなわち、実際に貯める金額はかなり少なくすみ、現役時代に無理のある資産形成をする必要がないのです。
計算式は以下の通りです。運用年数が多い=若いほど、必要元本が少なくて済むのが分かります。
必要元本=目標資産額/(1+想定年利)^運用年数
コーストFIREのデメリット
コーストFIREのデメリットはただ一つ。
ほかのFIREと明らかに異質な部分があります。
それは、労働は変わらずに続けなければならない。ということです。
あくまでも貯めた種銭と、その投資効果で得られるリターンを使わずに引退まで運用することが前提になるコーストFIRE。
資産収入も、貯蓄した種銭も現役時代に使うことはできません。
そのため日々の生活費を含め、子育て費用や家のローン、その他現役時代の支出は労働で稼ぐ必要があります。
コーストFIRE用に準備した資金は定年まで全く手を付けずに、運用しつづけて複利効果を最大限活用する必要があるのです。

そんなのFIREって言わなくないか?

人によってはそう思うかもしれませんが、メリットを見ていくと「確かに経済的自立と言えなくもないか?」と思えるはずです!
コーストFIREのメリット
コーストFIREの最大のメリットは、実現できる可能性が高く現役時代とのバランス感が良いことです。
ほかのFIREのカタチだと現役時代に数千万を貯める必要があり、高所得を得れるだけの能力や、徹底した支出の最適化、平均から乖離した投資成績など、何かしら秀でたものが必要です。
一方、コーストFIREでは1000万もあれば十分なことが多いです。
平均程度の給与で、それなりに節約を意識して、平均くらいの投資成績を得ることができれば10年程度で達成できる再現性があり、FIREを目指してストイックな取り組み方をする必要がありません。
そんな達成が比較的容易なコーストFIREですが、FIREのメリットはしっかりと教授することができます。
- 将来への不安がなくなる
- 現役時代に使うことができる金額が増える
- 働き方や職業選択の自由が広がる
- 厚生年金の減少を気にする必要がない
将来への不安がなくなる
人間だれしも、お金の心配は尽きない物です。
それはなぜか?
今後のライフステージの変化や、老後に働くことが難しくなり収入が途絶えるなど、漠然と「今後のお金が足りないのではないか?」と考えてしまうためです。
コーストFIREを目指す場合、老後にいくら必要かを想定し、その金額を達成するための種銭はいくらか?を考えます。
この時点で「漠然と」という部分が解消されます。
そして、コーストFIREは老後まで働くことが前提のため、メンテナンス性が非常に高いです。
例えば、想定より運用が上手くいっていなく不安…という状況に陥れば、追加で投資したり、引退までの期間を延ばすことでリカバリーが可能です。

お金のことを具体的に知ることで、不安が軽減できるんだな!
現役時代に使うことができるお金が増える
種銭を貯め切った後は、基本的には追加投資は不要です。
そのため、稼いだ分は現役時代にすべて使ってしまうことができます。
なぜなら、老後資金は種銭が運用を経て賄ってくれるからです。
ほかのFIREでは、多かれ少なかれ現役時代を犠牲にする必要がありますが、コーストFIREではその必要がないのがメリットです。

子持ちなど、現役時代にお金を使わないといけない世帯でも目指しやすいということですね!
働き方や職業選択の自由が広がる
将来のための資金を考えなくてよくなるため、会社への依存度が大きく下がります。
一つの会社に長く勤め、出世して給料や退職金を上げていかなくとも、引退後の生活に何ら問題はないからです。
現役時代に得た給料は使い切ってしまって大丈夫なうえに、将来のための貯蓄を考える必要がありません。
必要以上に稼ぐ必要がなくなるので、
稼げはしないけどやってみたい仕事や、リモートワークで残業なしの働き方、責任の軽い働き方などが選びやすくなります。

これは魅力的で、給料が下がるから転職できない…なんて状況が生まれにくくなります!
厚生年金を気にする必要がない
他のFIREと違い働き続けるコーストFIREでは、会社員でいる限り厚生年金の減少を気にする必要がありません。
会社員を継続することで、標準報酬に応じて将来年金が積み上がるため、コーストFIREでも老後キャッシュフローの下支えになりえます。
そのため、老後2000年問題の想定している社会保障給付に近い状況で老後を過ごせる可能性が高く、FIREしたにもかかわらず会社員のいいとこどりができます。
資産の伸びが悪い時でも、相場の状況にかかわらず入ってくる給料や年金はメンタルを安定させる一つのファクターになり、強い味方になること間違いなしです。

働き続けるんだから当然と言えば当然だけどな!

老後の収入源の分散という意味では、年金も悪い制度ではないと思います。もちろん年金一本だけでは心もとないのは確かなので、資産運用は必須だと思います。
必要な資産はどのくらい?
必要な資産は、人それぞれ、老後に必要!と思う資金によって変わります。
老後の生活プランと年金などの収入を鑑みて、足りない分を老後資金として資産形成する必要があります。
今回は、2000万円必要という想定で計算してみます。
先ほどもご紹介した、平均利回り○%なら○年後に資産がこうなる。という単純計算で出していきます。
必要元本=目標資産額/(1+想定年利)^運用年数
老後資金が2000万円欲しい場合
老後資金2000万円目標のコーストFIRE必要資金
| 年齢 | 年利回り4% | 年利回り5% | 年利回り6% | 
|---|---|---|---|
| 25歳 | 507万 | 363万 | 260万 | 
| 30歳 | 617万 | 463万 | 348万 | 
| 35歳 | 750万 | 591万 | 466万 | 
| 40歳 | 913万 | 754万 | 624万 | 
| 45歳 | 1111万 | 962万 | 835万 | 
| 50歳 | 1351万 | 1228万 | 1117万 | 
| 55歳 | 1644万 | 1567万 | 1495万 | 
期待利回り4%~6%のパターンで計算しました。
当ブログのコンセプトである『年100万円貯蓄』を達成しつづけていれば、
期待利回り4%という保守的な想定でも、高卒なら25歳時点で、大卒なら30歳時点でコーストFIREもクリアということになります。
若ければ若いほど運用期間が延びるため必要資金は少なくなりますが、運用期間が延びるということは想定通りにいかないリスクも増えるということを意味しています。
実際の相場では下がったり上がったりを繰り返すためこのようにならない可能性もあります。
とはいえ、4%は株式のリターンとしては控えめですので、FIREの一つの参考にはなる数字ではあります。
老後資金が3000万円欲しい場合
老後資金3000万円目標のコーストFIRE必要資金
| 年齢 | 年利回り4% | 年利回り5% | 年利回り6% | 
|---|---|---|---|
| 25歳 | 760万 | 544万 | 390万 | 
| 30歳 | 925万 | 694万 | 522万 | 
| 35歳 | 1125万 | 886万 | 699万 | 
| 40歳 | 1369万 | 1131万 | 935万 | 
| 45歳 | 1666万 | 1443万 | 1252万 | 
| 50歳 | 2027万 | 1842万 | 1675万 | 
| 55歳 | 2466万 | 2351万 | 2242万 | 
3000万円目標の場合でも『年100万円貯蓄』を守っていれば、高卒なら30歳、大卒でも35歳あたりでコーストFIRE達成と言えるでしょう。
丁度、子育てやマイホームの購入などでコストがかさみ貯蓄が難しくなる時期に入るかどうかのタイミングです。
FIREを目指して生活をしているだけで、10年ほどで老後資金の不安が消失するとなると一定の魅力を感じますね。

新卒時から『年間100万円貯蓄』を実践していた私は無事、コーストFIREの状態になっています!
まとめ
コーストFIREの解説と、年齢別必要資金についてでした。
比較的達成しやすいコーストFIREですが、それでも若年層で1000万程度は貯めないといけません。
現役時代での1000万は途方もない額に思えますが、しっかりと計画をして、努力することで無理なく達成できるものです。
将来への不安軽減や、人生の自由度を上げるためにも、まずはコーストFIREを目指すことがおススメです。

コーストFIREの状態のまま追加投資しつづければ、いつかはサイドFIREやリーンFIREも見えてきますよ!
当ブログでは『年間100万円貯蓄』でFIREを目指す記事を投稿しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。

 
  
  
  
  





