東証の投資単位(投資額)引き下げ!メリット・デメリットを個人投資家目線で考える

FIRE

こんにちは。じんまいです。

先日、東京証券取引所(東証)から興味深い発信がされました。

「少額投資の在り方に関する勉強会」の報告書が公開され、その中のアクションプランに

上場会社に対して、個人投資家が求めている投資単位(10万円程度)を周知していく。

との文言がありました。

これは上場企業としては意識せざるをない内容で、今後は株式分割が活発になる可能性があります。

今回は、弱小個人投資家である私目線で、

投資単位(額)の引き下げによるメリットとデメリットについて考えていきたいと思います。

東証の資料を見たい方はこちらのページに載っています↓

じんまい
じんまい

個人投資家の増加を狙っているんだね!

メリット

投資単位の引き下げは、資金の少ない個人投資家にとって大きなメリットが3つあります。

  • 手の届かなかった値がさ株が買える
  • 分散投資がしやすくなる
  • ポートフォリオが調整しやすくなる

です。

今まで、金銭的な理由や他の金融資産との兼ね合いで投資できなかった銘柄に投資ができるようになるのです。

ファーストリテイリングやキーエンスなど日経平均を代表する値がさ株です。これらが10万円程度から買えるようになるということです。

今現在、単元で買おうとすると数百万かかってしまい、ポートフォリオに組み入れるのは容易ではない銘柄がいくつもあります。

様々な銘柄が容易に買えるようになることで、投資信託に頼ることなく分散投資がしやすくなります。

また、単元あたりの額が減ることで、部分的に売買することも容易になるため、ポートフォリオの調整もしやすくなります。

デメリット

当然、投資単位引き下げによってデメリットもあります。

  • 値動きが変わる
  • 企業の負担が増える
  • 株主優待株の管理が難しくなる

です。

値動きが変わる

まず、個人投資家が加わることで流動性が上がります。

コレは一見良いことのようにも見えますが、プレイヤーの構成が変わることで、株価の値動きも変わってしまう可能性があります。

今まではプロである機関投資家が主戦場としていた値がさ株です。プロですから、しっかりした判断基準を持っています。

一方、個人投資家はどうでしょうか。感情に任せた売買をする人も多いです。

例えば、少し勢いよく株価が下がったら

暴落だ!下落相場だ!と損切りをしたりしませんか?

逆に、今なら安いと飛びついたりしませんか?

長期投資よりトレードで一気に稼ぐ!と短期での投機をしていませんか?

一つの銘柄を追い続けているトレーダーにとっては、値動きのクセが分からなくなり悪影響がでる可能性があります。

企業の負担が増える

個人投資家が増えると企業にとってはどのような影響があるのでしょうか?

良い影響も沢山あります。

株主数は上場基準にもなっていますし、個人投資家の注目を浴びていると、株価が下がった時に買い手になりやすく、株価の下支え要因にもなります。

ですが、大きなデメリットがあります。皆さんも貰っているのではないでしょうか?

とんでもない量の封筒を。

配当金の明細や議決権行使、株主総会資料などなど、資料を作成し、印刷して郵送する。

優待を実施しているのであれば、品物の調達、梱包、配送と大きな手間がかかっています。

当然ですが企業にとってはコストが増加するのです。

これらは保有単元に関わらず全投資家に送られています。個人投資家が増えれば増えるほど、手間とコストも増えるのです。

また、株主総会のコストも上昇します。大きな場所が必要ですし、個人投資家からの株主提案に対応する必要もあります。

規模で見れば大したコストではないのかもしれませんが、株主にとって大切な業績を圧迫する遠因になるでしょう。

株主優待の管理が難しくなる

株主優待をメインに投資している人は注意が必要です。

投資単位を引き下げる手段として用いられるのが、株式分割です。

一定の割合で株式数を増やすことで一株あたりの価格を下げることができます。

ここで注意したいのが株主優待なのです。

株主優待では

〇〇株以上保有で贈呈

という条件が多いです。

そのため、株主分割が起こると条件が変わります。

実質据え置きのことも多いですが、同じタイミングで新設や改変が行われることもあるので、株式分割の発表があった時には資料をしっかり確認することが大切です。

分割したから半分売ってしまえ!と保有数を減らした結果、優待の条件を満たせなかった…なんてことも。

未来人参
未来人参

貰えると思ってた優待が貰えなかった…なんてことがないようにな!

まとめ

投資単位の引き下げによるメリットとデメリットについてでした。

個人投資家にとって投資がしやすくなる一方で、優待の基準変更や、株価の動きが変わる等、気をつけなければいけない面もあります。

特に、企業のコスト増は利益圧迫につながり、投資家にとってもよろしくありません。

今後、株主書類の電子提供に適応したり、安易な株主提案を控えたりと、企業努力だけでは無く、投資家側の協力も必要になってきます。

じんまい
じんまい

株式分割自体にもコストかかるし、単元未満株の売買か、最低単元を1株にすれば良いと思うんだよなぁ

未来人参
未来人参

それすると今回解説したデメリット面が大きくなりすぎるんじゃね?

じんまい
じんまい

…経済って難しいね

最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

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